「S・トリガー」まとめ①
(♪『 ヒットチャートをかけぬけろ』/ スガシカオ)
どうも、ジョレです。
今回は「S・トリガー」を適当に分類し、リストアップしてみました。
最初は上位互換の無いものすべてを拾っていこうとした(馬鹿)のですが、数が多すぎて無理だったので、最近よく使われている気がするものしか今回は挙げていません。
◇はじめに
「S・トリガーまとめ」と銘打ったものの、今回は相手のターン中に攻撃をトリガーして使えるカード全般をST扱いとした。
また、複数の分類にまたがるものも多かったが基本的にはSTに求められる役割を考えて、優先順位をストップ系>踏み倒し系>リソース系>防御系>除去系として分類した。
◇ストップ系
一度でも踏ませたら相手の攻撃をピタッと止められるタイプ。
場から離す一掃タイプとただ止めるだけのスパークタイプがある。実用に耐えられるカードの種類は少ないので、デッキカラーに合わせて採用を考えたい。
多くは本当に「ただ止めるだけ」なので自分の動きは補助してくれない点を留意しつつ、返しの動きなどもセットで考えられるようにしたい。
-《スローリー・チェーン》
盤面を処理しない呪文にしては珍しく1枚で2ターン以上攻撃を止めることができる呪文で、初期配置でシールドに入らなくても後から自力でシールドに加わるという一般カード枠の癖にルールと確率の壁に真っ向から反抗している他に類を見ない特殊な呪文。
最近はザハエルハと合わせて無限耐久という小技を使えるようになり、なんとなく調子に乗ってる気もするが使い過ぎるとブレイクされているのに手札が増えないという弱点もあるので注意。
-《テック団の波壊GO!》
コスト指定除去とはいえさすがに範囲が広い(5ターン目までに決着を付けようとするとほとんどコスト5以下で攻撃するのとになる)ので事実上のストップ呪文。
モードにより最低限単発の確定除去としての役割を担保しつつ、カード除去としても役割を持つことができ、ドキンダムの封印を外して暴発させたり、厄介なオーラやフィールドも場から一時的に引き離せたりと対応できる範囲が非常に広い呪文である。
-《終末の時計クロック》
貴重なストップ系STクリーチャーで、シャッフやジャミングチャフが無制限のためにスルーされやすい呪文と違って、クリーチャーに対して使えるのは1枚しか使えない単騎マグナムやラッキーナンバーや攻撃する必要のあるシシマイ、ガラムタ程度であるため止められにくいというアドバンテージがある。
さらに、キリフダッシュやバルチュリス、ターン終了時の効果すらもタイミングを与えず飛ばしてしまうので全STの中でもトップクラスのストップ性能がある。
単色であるためマナに置く時も邪魔になりにくく、コストも軽いので最悪場に出して打点になる。
-《ゴゴゴ・cho絶・ラッシュ》
普通に使うとディスアドバンテージと引き換えに1-3体の複数除去ができるというハマればまあまあ優秀なST呪文と言ったところだが、捨てたカードのコスト依存なのがミソで近年登場した普通に使わせる気のないカード達と組み合わせることで殺傷力が跳ね上がるトンデモ呪文。
タップでもバウンスでもない「全体破壊」のインパクトは強く、存在をチラつかせるだけで過剰打点への牽制を効かせることができる。
ちなみにこのゲームでは∞の扱いが数学的なものとはかやり異なるので、コスト∞のカードを捨てるようなデッキを使う場合は一度調べて頭の片隅に置いておくことをお勧めする。
-《S・S・S》
全タップに加えて、なぜか無条件で2面除去のオマケが付いている欲張りセットな呪文。STのインフレもここまで来たかと言った印象。
高コストかつ多色のSTは手札に来た時に邪魔になりやすいが、コスト支払わずに使うことが前提のSTにおいて3色である点はマナから色を出すという役割を担いやすく、デッキの文明バランスを調整する負担を軽くできるため大きなメリットとなる。
-《伝説の禁断ドキンダムX》
-《終焉の禁断ドルマゲドンX》
-《零龍》
デメリットと引き換えにそれぞれ条件達成する度にボーナスを得られる特殊なカード。
いずれも最終ボーナスが全体除去であるため、構築やプレイングによっては擬似的なストップ系STとして扱うことができる。
スローリーチェーンの項目でも少し触れたが、4枚積んだSTが初期配置でシールドに入る確率は精々多めに見積もっても50%なのに対し、これらはゲーム開始時点で確実に場にセットされるため初期配置に左右されにくいというメリットがある。
もちろん、手札の巡り合わせや相手の動きによってはうまく使えないこともあるが「シールドに入るか入らないか」という縛りに囚われない防御手段は貴重である。
◇除去系
そのまんまクリーチャーやカードを除去して攻撃を止めるタイプ。
一見ストップ系の下位互換的にも思えるが、基本的には1:1あるいは1:2交換を主としておりコストが低いため、大振りで無駄の多いストップ系と異なり小回りが利き、環境やタイミングを見極めて使えばそのコスト以上のパフォーマンスを発揮する。
-《知識と流転と時空の決断》
運要素の絡むSTとしてはありがたい選択肢から効果を選ぶ方式で無駄の少ない効果的な運用ができる条件付きST呪文。
特にバウンスで相手クリーチャーの大きさに関係なく2体まで除去できる点は強く、GRのないオリジナルでも呪文多めのデッキなら入ってしまうほどである。
-《闇鎧亜ジャック・アルカディアス》
カード除去ができる貴重なSTクリーチャー。4コスト以下という範囲は序盤では十分過ぎるほどで、パワーが異様にに高かったり、フィールドであったりと対処法がバラバラな高性能メタカードのほとんどを(例外:オニカマス)これ1枚で見ることができる。
スレイヤーも持っているのでSTした後すぐに攻撃済みのクリーチャーを殴り返したり、ブロッカー付加して睨みを利かせたりと場に出てからも存在感を放つ。
今後もカードの低コスト化により株が上がっていくであろう。
-《魂穿ツ煌世ノ正裁Z》
サバキZなので入るデッキが限られていて構築も工夫しなければ使えないが、相手ターンでもノーコストかつ好きなタイミングで発動できるので、非常に戦略性の高い呪文。
唱えた後にシールドに置かれるので繰り返し使えるのもポイント。
-《界王類邪龍目デッドブラッキオ》
こちらも使えるデッキは限られるものの、任意のタイミングで使うことができる除去クリーチャーである。
ポイントは何よりも高コストのドラゴンが場に残る点であろう。これによって次のターンに革命チェンジし、戦況をひっくり返すことが容易になるためである。
また、地味ではあるもののドラグハートの龍解を封じる効果も持ち、相手によっては相当な動きを制限することができる。特にプロト・ギガハートによる除去耐性を無視して除去できるのは大きい。
-《7777777》
たった3コストで複数除去ができる可能性の持つ呪文。
運が絡むといってもビートダウンは動きを安定させるために同じコストのカードを固める傾向にあるので、狙って除去するのは難しいかもしれないがクリーチャーが並んでいる状況で1体も除去できないということも少ないと思われる。
破壊やバウンスではなく山札の下へ送るため、pigを使われたり再利用されたりする心配の少ないのもメリットである。
◇リソース系
手札やマナを増やすタイプ。
単体では何にも止められないので分かりにくいが、実は次のステージへの橋渡しとして重要な存在。
特に殿堂入りによる制限やメタカードの存在によってワンショットのハードルが上がっている環境ならば、ビートダウンはターンを分けて攻撃する必要があるため、よりこのタイプの強みが活きてくる。
-《フェアリー・ライフ》
言わずと知れたブースト呪文。
初動として手札から使えるのにシールドに入っていても使えるちょっとズルい気がする。ブロック戦くらい他のブーストに譲ってやれよ、、、
-《ドンドン水捲くナウ》
ブーストに加えてマナ回収+バウンスができる優秀な呪文。手札を増やしながらマナも増やすのでニンジャストライクなどと組み合わせて受けを厚くしたり、バウンスによってミクセルやゼンノーといった厄介なクリーチャーをバウンスして次のターンを動きやすくしたりと、体制を整えるという点ではトップクラスの性能を誇る。
-《ドンドン火噴くナウ》
吸い込むナウから派生した水捲くナウからさらに派生した呪文。通称「デドダムなう」。
マナ回収はできないものの、除去がバウンスではなく破壊になったことによってよりコントロール性能は高くなったといえる。
なお、デドダムそっくりの効果ではあるが処理順が微妙に異なるため場にキクチ師範代がある状態だとシャッフルしかできなくなるので注意。
-《りんご娘はさんにんっ娘》
ブースト+ブロッカー+GR召喚×2とできることが多方面に渡る呪文。確定で1ブースト(あるいはブロック)できるという点が保証されている上にGR部分ではクリスマ、サザンエー、天啓といったアド製造機のおかげでさらに手札もマナも伸ばせたり、ゼンノーやオコラッタでリソース関係だけでなくバトルゾーンに触れたりとカスタマイズ性も高い。
◇踏み倒し系
他のクリーチャーや呪文をコストを支払わず使えるタイプ。コストを支払わない上にSTでは本来そのカードを使えないタイミングで使うことになるので通常使用には無いメリットもある。
動きの上限が分類した中では最も高く、下手すればループしてゲームが終わらせられるほどやりたい放題できることもある。
ただし、踏み倒し先が決められたゾーンに無いと使えなかったり、呪文メタと踏み倒しメタのどちらからも妨害されたりと今ひとつ安定感のないSTだったりする。
-《襲来、鬼札王国!》
墓地からコスト8以下のクリーチャーを踏み倒せる呪文。コスト8以下という範囲はかなり広く、文明も問わないため一部のフィニッシャーを除けばほぼ出すことができ、踏み倒し先によってはそのままゲームセットすることも。
墓地にクリーチャーがない時に使えるモードの選択肢が用意されているのもありがたい。しかも、鬼タイムが発動(シールド3-5枚目にあれば自動で発動)しているなら、メタクリーチャーを先に除去しながら踏み倒しできるという強引さも併せ持つ。
-《ボルシャック・ドギラゴン》
基本的にはバトルでの除去がメインのカードだが、大きめのサイズのクリーチャーが残り、場合によっては進化元にしたカードの効果で相手を粉砕することもあるためここに分類した。
運ゲー代表のホーガンブラスターやキューブに近いものがあるが、メタされやすい呪文ではなくクリーチャーである点、ドラゴン縛りの構築でも採用可能な点、コマンドであるためドキンダムによる禁断解放が狙える点などメリットも多い。
-《灰になるほどヒート》
ジョーカーズ専用の踏み倒し呪文。踏み倒せる範囲は他の踏み倒し呪文と比べて狭いようにも感じるが、カードプールが拡充された結果ゲームセットまで狙えるレベルに。
ジョーカーズは派手な効果のSTが少ない中、これは明確に爆発力を秘めているため専用デッキで重宝する。
-《サイバー・I・チョイス》
手札からSTを踏み倒せるSTクリーチャー。本来、手札に入ったSTは不要になりがちだがこれを使うことで運要素を減らすことが可能。また、効果はストックされ自由度も高いのでSTループにも組み込みやすい。
さらに、テキストの書き方が特殊で現在2021/5月時点のルールではツインパクトの片方がST持っている場合、STの無い方も使うことができる。今後のカードプール展開次第ではあっと驚く使い方ができるかもしれないので、頭の片隅に置いておきたいカードである。
-《ホーガン・ブラスター》
運ゲーの権化みたいな呪文。踏み倒し特化したデッキに採用して踏んだ相手を爆破してもよいし、平均的なカードパワーの高いデッキなら最低でもフェアリーライフ程度のアドバンテージは取れるのでSTで使う前提でグッドスタッフ的なデッキに採用してもよい。
とはいえオーラやフィールドを積んだデッキでは使わない方が得策。
◇防御系
いまいちパッとしない名前になってしまったが、要は上記のどれにも分類できないがブロッカーやシールドを増やすなどをして相手からの攻撃を凌ぐタイプ。
STとしてはマイナーではあるものの独特のしぶとさがある。
特にシールドを増やすものはさらなるSTチャンスを作るので文面以上に硬いと感じられることもある。
-《Dの牢閣メメント守神宮》
自分のクリーチャー全てにブロッカーを付加して守りを固めるフィールド。フィールドなので効果は使い切りのものでなくクリーチャーが途切れない限りは守りきれる。また、どんなクリーチャーでもブロッカーになるのがポイントでシノビだろうとGRだろうとしっかり壁になるので構築を歪ませる必要もない。
難点といえば、殿堂で1枚しか使えない上に数あるブロッカーを付加するカードはどれも使い勝手が良いとはいえずこれの代用にはならなりにくいという点か。
-《護天!銀河MAX》
シールドを増やすST呪文。
手札から追加するので別のSTを選んで追加できる点が強く、ただシールドを1枚増やせる以上のリターンを得られる。
表向きで置くのは相手に情報を与える点でデメリットにもなりうるが、そのおかげでギャラクシールドも使えるのでメリットでもある。
-《怒流牙サイゾウミスト》
こちらもシールドを増やすクリーチャー。
ニンジャストライク7と条件がやや重めではあるが、Wブレイカーやアンブロッカブルの有無にかかわらず確実に1回の攻撃を止めることができる。
シールドに何が入るかは運が絡むが、ゲーム中〜終盤の山札が減ったタイミングで墓地を戻してからシャッフルする関係で墓地に置いておくカードを絞ることである程度操作できる。使うタイミングも任意なのでSSTとは特に相性がよく、優先的に墓地に置いてシールドに入る確率を上げて強烈なカウンターを決める、なんてことも可能。
-《オラオラ・スラッシュ》
自然特有の相手のクリーチャーの攻撃先を強制的に自分のクリーチャーに向ける呪文。
いわゆる「たられば」な側面が強く、タップされているクリーチャーがいなければあまり攻撃を止めることはできないため、通常なら採用されることはまずない。しかし、上のクリーチャー面が1枚でワンショットできるレベルののカードパワーであるため採用率が高く、相手からすると状況によっては無視できないSTとなる。
◇分類困難系
防御系よりもっと特殊な効果を持つタイプ。良く言えばトリッキー。
-《ケッシング・ゼロ》
そのターン中のみクリーチャーの能力を無視するカード。アドバンテージ上は何も得をしないカードではあるが、WBやSAを消す、攻撃連鎖を止める、零龍を沈める、、、など割と有用なシーンがある。まず、普通なら起こらない状況を起こせるので使われた側はトラウマになることも。
-《クール・ビューティー》
範囲が狭すぎるバウンス持ちクリーチャー。「進化クリーチャー」はまだいいとして、「リンクしているゴッド」の方は制作側は一体どんな考えでこのようなテキストにしたのだろうと考えてしまうほどに狭い。そのため除去系に分類できなかった。
ところが適材適所とは言ったもので、こんなカードでも活躍の場が全くないわけでもなくマーシャルクイーンの進化元兼ループパーツとして使われることがあるので中々興味深い。
-《ビックリ・イリュージョン》
なぜSTが付いているのか謎なカードランキング第1位。無いよりはマシではあるが、、、
Twitterのあるフォロワーから「マスターJトルネードに使える」と教えてもらったので、どなたか今度使ってみてはいかがだろうか?
ちなみに各解説に書くと文章量が多くなるので個別に書けなかったが、「高コストカードは初手に来たらマナに置くもの」なので必然的に文明は単色かつコストは低いほど良い。当たり前ではあるが、STを採用する場合はこの点を頭の片隅に置いて比較してみると良いかもしれない。
以上「S・トリガーまとめ①」でした。